ポータブル電源同士の充電は可能なのか？本記事では、ACコンセントやDC to DC充電の方法、パススルー充電対応モデルの活用など、ポータブル電源から別のポータブル電源へ充電する方法と注意点を解説します。効率よく安全に充電するポイントを知り、アウトドアや停電時の電力確保に役立てましょう。
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ポータブル電源からポータブル電源へ充電は可能？仕組みと注意点
ポータブル電源は便利な電力供給ツールですが、「別のポータブル電源に充電できるのか？」と疑問に思う方も多いでしょう。
特に長期間のアウトドアや停電時には、一つの電源がなくなった際に、もう一つのポータブル電源から充電できれば安心です。
しかし、ポータブル電源同士の充電は、方法によっては効率が悪くなったり、機器に負荷をかける可能性があります。
この記事では、ポータブル電源から別のポータブル電源へ充電する仕組みや、安全に行うための注意点について詳しく解説します。最適な充電方法を理解し、用途に合った使い方を選びましょう。
ポータブル電源同士の充電方法とは？
ポータブル電源同士の充電は、通常の家庭用コンセントや車のシガーソケットとは異なり、工夫が必要です。
適切な方法を選ばなければ、変換ロスによる電力の無駄が発生し、効率的に充電できません。ここでは、代表的な3つの方法について解説します。
ACコンセントを使った充電（インバーター経由）
ポータブル電源のAC出力（コンセント）を利用して、別のポータブル電源のAC充電アダプターを接続する方法です。
メリット
・簡単に接続できるため、特別な変換ケーブルが不要
・多くのポータブル電源で対応可能
デメリット
・変換ロスが大きく、効率が悪い（DC→AC→DCの変換が必要）
・高出力のポータブル電源でないと十分な充電ができない
・長時間の充電には向かない
DC to DC充電（シガーソケットやUSB-Cを利用）
ポータブル電源のDC出力（シガーソケットやUSB-C）を利用して、別のポータブル電源のDC入力ポートに接続する方法で
・変換ロスが少なく、効率的に充電できる
・シガーソケットやUSB-C PDに対応していれば、比較的手軽に充電可能
デメリット
・DC入力の規格が合わないと充電できない（電圧・電流を確認する必要あり）
・充電速度が遅くなることが多い（特にシガーソケット充電）
・USB-C PD充電は、両方のポータブル電源が100W以上の出力・入力に対応している必要がある
ソーラーパネル経由で間接的に充電する方法
1台のポータブル電源にソーラーパネルを接続し、その電力を別のポータブル電源へ給電する方法です。
メリット
・ACやDCを直接使わないため、電源がない場所でも充電可能
・ソーラーパネルの出力が十分であれば、長時間の充電にも対応できる
デメリット
・太陽光の影響を受けるため、安定した電力供給が難しい
・ソーラーパネルとポータブル電源の入力仕様（電圧・電流）を確認する必要がある
ポータブル電源から別のポータブル電源を充電する際の注意点
ポータブル電源同士の充電は可能ですが、効率の低下やバッテリーの劣化リスクを伴います。
適切な方法を選択し、安全に使用することが重要です。以下のポイントを押さえておきましょう。
変換ロスが発生するため効率が悪くなる
ポータブル電源は基本的にDC（直流）電力を蓄えていますが、ACコンセントを介した充電ではDC→AC→DCと複数回の変換が発生します。
この過程でエネルギーが熱として放散され、変換効率は70〜80％程度まで低下することがあります。
対策
・可能な限りDC to DC充電（シガーソケットやUSB-C PD）を利用する
・ACコンセントを使う場合は、できるだけ高効率のインバーターを搭載したモデルを選ぶ
・変換回数を減らすことで、無駄なエネルギーロスを抑える
定格出力と入力電力のバランスを確認する
ポータブル電源には、最大出力（供給側）と最大入力（充電側）の制限があります。
たとえば、出力側のポータブル電源が500Wまでしか供給できず、充電側のポータブル電源が800Wの入力を必要とする場合、充電速度が大幅に低下します。
チェックポイント
出力側の定格出力（W）が、充電側の最大入力（W）を上回っているか？
USB-C PD充電を使う場合、両方の機器が100W以上の出力/入力に対応しているか？
シガーソケット充電は12V / 24Vの違いがあるため、対応電圧を確認する
過放電・過充電を防ぐための安全対策
ポータブル電源を長時間使用すると、過放電（バッテリー残量0％）や過充電（100％を超える充電）が発生する可能性があります。
これにより、バッテリーの寿命が短くなったり、安全機能が作動しなくなるリスクがあります。
対策
残量20〜80％の範囲で充放電を行う（フル充電・完全放電を避ける）
BMS（バッテリーマネジメントシステム）搭載モデルを選び、過充電・過放電を防ぐ
外部充電管理機能付きのポータブル電源（EcoFlow、BLUETTI、Jackeryなど）を選ぶと安心
ポータブル電源同士の充電におすすめの機種
ポータブル電源を別のポータブル電源から充電する場合、AC充電・DC to DC充電・パススルー充電など、充電方式に対応したモデルを選ぶことが重要です。ここでは、それぞれの用途に適した機種を紹介します。
高出力AC搭載で充電しやすいポータブル電源
ポータブル電源同士の充電では、ACコンセントを使用する方法が一般的ですが、定格出力の高いモデルを選ばないと、十分な電力供給ができません。
おすすめ機種
| モデル名 | 容量 | 定格出力 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Jackery 2000 Plus | 2042Wh | 3000W | 拡張バッテリー対応、高出力AC搭載 |
| EcoFlow DELTA Pro | 3600Wh | 3600W（最大7200W） | 200V対応、最大25kWhまで拡張可能 |
| BLUETTI AC500 + B300S | 5120Wh〜 | 5000W | 長時間運用向け、拡張バッテリー対応 |
| Anker Solix F3800 | 3840Wh | 6000W | 高出力＆UPS機能搭載、家庭のバックアップ電源に最適 |
これらのモデルは、AC出力が2000W以上の高出力モデルで、ポータブル電源の充電にも十分な電力を供給できます。
DC to DC充電が可能なポータブル電源
DC to DC充電は、電力変換ロスが少なく、効率的に充電できる方法です。シガーソケットやUSB-C PDを活用できるモデルが適しています。
おすすめ機種
| モデル名 | 容量 | DC入力・出力 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Jackery 1000 Plus | 1264Wh | USB-C 100W / 12V DC | PD対応で小型電源の充電に最適 |
| EcoFlow RIVER 2 Pro | 768Wh | USB-C 100W / 12V DC | DC to DC充電対応、軽量コンパクト |
| BLUETTI AC180 | 1152Wh | USB-C 100W / 12V DC | 高速充電＆リン酸鉄リチウム採用 |
DC to DC充電に対応したポータブル電源を使用することで、無駄な変換ロスを抑え、効率的に充電できます。特に、USB-C PD（100W以上）やシガーソケット入力に対応しているモデルがおすすめです。
パススルー充電対応で効率的に運用できるモデル
パススルー充電対応のポータブル電源は、充電しながら別のポータブル電源へ電力供給が可能です。これにより、ポータブル電源の運用効率が向上します。
おすすめ機種
| モデル名 | 容量 | パススルー充電 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| EcoFlow DELTA 2 | 1024Wh | 〇 | 高速充電＆UPS機能搭載 |
| BLUETTI AC200MAX | 2048Wh | 〇 | 拡張バッテリー対応、パススルー充電可能 |
| Anker Solix F2000 | 2048Wh | 〇 | UPS機能付きでバックアップ電源にも |
パススルー充電機能を活用すると、ポータブル電源の運用効率が上がり、長時間の運用が可能になります。
まとめ｜ポータブル電源同士の充電は用途に応じて最適な方法を選ぼう
ポータブル電源同士の充電は、AC充電、DC to DC充電、パススルー充電の3つの方法があります。それぞれの用途に応じた最適なポータブル電源を選ぶことで、効率的な電力管理が可能になります。
・高出力AC搭載モデルは、大容量ポータブル電源の充電向け
・DC to DC充電対応モデルは、変換ロスを抑え、小型ポータブル電源の充電に最適
・パススルー充電可能モデルは、充電しながら使用でき、連続運転が可能
ポータブル電源の特性を理解し、適切なモデルを選ぶことで、停電時やアウトドア、非常用電源として、より快適な使用ができます。
